欧州型客車

ADEの客車

私がHO(1/87)を始めるきっかけになったのがADEの客車です。それほどADEの客車を見たときの衝撃は大きかったのです。
今ではKATAからすばらしい品質で低価格のプラスチック製鉄道模型が発売されていますが1970年代後半当時は真鍮製=高級、プラスチック製=低価格=低レベルのとの固定観念がメーカー、ユーザーともにあり、真鍮製客車と比較して低レベルのイメージがありました。そんな当時の鉄道模型界でADEのスーパーディテールモデルはプラスチック製鉄道模型のイメージを根本から見直させるものでした。西野さんのADEのページもお薦めです。

・ADE客車模型の特徴
(1)美しい塗装
完成品はもちろん組み立てキットもヨーロッパ型の美しい塗装がなされていました。当時の日本の客車キットは真鍮製、プラスチック製ともに未塗装キットでした。最近Nゲージで塗装済みキットが発売されていますが、気楽に組めて、かつ組立の楽しさもある塗装済みキットはもっと発売されても良いと思っています。大昔には真鍮製の機関車にも塗装済みキットがありました。
(2)ヨーロッパ型フルスケールでショートカプラー標準装備
当時ヨーロッパ型のHO客車は断面は1/87で全長は20cm程度の短縮型または長さは1/100(26cm)のモデルがほとんどでした。フルスケールも客車が発売されたこと自体が珍しかった。そして全長30cmの車体の連結が実感的になるようショートカプラーを標準装備し、連結時にホロが密着する状態を模型で再現していました。
このショートカプラーはROWAに使用されていたものでヨーロッパ型に多く採用されている栓抜きカプラと連結可能でアンカプラーも共用できるタイプでした。

(3)車内、床下、台車のスーパーデティール表現
当時の日本完成品客車は室内表現はしてありませんでした。ADEはイスはもちろんコンパートメントの仕切、ドア、室内の天井、そして網棚はちゃんと抜けていました。もちろん食堂車にカーテンが付いている。
床下を見るとキーストンプレート、台枠、配管、を表現していますし、電気配線もプラスチック成型の特徴を生かして表現してあります。台車にブレーキシューがあるだけで高級品だった当時、ブレーキシューがタイヤを挟む位置にあり作動ロッドまで表現しているのは驚きでした。エアコン装備していない形式の客車の窓は一部開いてるのもめずらしかったです。

 

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