鉄道模型の車輪と線路との関係はNMRA S-1に解説してあります。
2004年にNMRA標準の構成が変わって、以前のS−2からS-1へ移動しとった。
ちなみにS−2はカプラー高さになっとった。以前のS−2から変わったところはにしときました。

興味がある人は、A4 2枚やから原文を見といて。

NMRA S−1 の翻訳

NMRA 標準  2004年7月承認

S-1 スケール軌道と車輪の関係の概要

NMRA 標準の主目的は、寸法の制限、電気パラメータ、及び通信パラメータの最も広く交換可能な相互関係を保証される状態を確立することや。

この定義は、定義された各スケールのための軌道-車輪の関係に関連しているややこしさを含んどる。
NMRA 標準 が許容差を設定しているとき、メーカーが使うことができる限界を定めるためであって製品寸法、または、許容差を設定することが目的とは違うで。
製造の許容差を決定するために使われるとき、製品寸法が指定された範囲の極端な端にないことを保証するよう注意せんといかん。
特定の NMRA Tech Notes は、追加的指針を提供するために、標準を補う。
S-1はスケール名前、縮尺、及び、軌間を提供しとる。
S-2 は、カプラ標準を提供しとる。
S-3 、及び、 S-4 は、車輪と軌道の信頼できる運転の限界を保証する寸法を提供しとる。
S1 、 S3 、及び、 S4 は、 3 つのクラスに細分化されとる :
Proto スケール、標準スケール、及び、深いフランジスケール。
この分割の目的は、 3 つの一般的なクラスのスケール模型鉄道敷設工事に標準を提供することや。

互換性および信頼性のある性能を確保するため、NMRA 標準 S-3 およびS-4 は、
記載された限界内で線路と車輪が製造された場合、実物における実践方法 と
非常に近い方法で下記の相関関係 が保てるよう設計されとる。

供給された多数の様々な寸法は、強い相互関係があり、供給された仕様の各々に会うように注意を払わんとあかん。

1. 軌間 [TRACK GAGE] (S-3 における G) は所定の長さの線路の二つのストックレール
[Stock Rail:JISでは主レール]すなわち走行用レール [running rail]の間のレール頭部 [railhead] の距離のこっちゃ。


a. 直線線路の軌間は可能な限り最小値に近く敷かんとあかん。

b. 曲線の線路においては、曲線がきつなるにしたがって軌間を広げても良い。
けど、この軌間の拡大は、車輪がレール頭部によって適切に支持されなくなるまでやってはあかんし、
車両が蛇行するまでやってもあかん。

c. 三点式のトラックゲージは、これらの要求を満たすように作らんとあかん。

d.分岐器の設置にあたっては、ポイントのフログとランニングレールの軌間は可能な限り最小値に近く敷かんとあかん。

2. 線路のチェックゲージ (S-3 における C) はガードレールのフランジ側から、
そのガードレールが防護する側のフログのフランジ側までの距離のこっちゃ。
車輪のチェックゲージ (S-4 における K) は、輪軸 [wheelset] の片方の車輪のフランジの背から、
逆の車輪の踏面(とうめん)側の [tread-side] のフランジまでの距離のこっちゃ。

a. 車輪のチェックゲージの最大値は、ガードレールがフログを防護できるように、
線路のチェックゲージの最小値を上回ってはあかん。
図 1 を見といて。

 


   図1

3. スパン [SPAN] (S-3 における S) はガードレールのフランジ側と、
そのガードレールが防護するフログのウィングレールのフランジ側との距離のこっちゃ。
バックトゥバック [BACK-to-BACK] (S-4 における B) はレール頭部の高さにおける、
輪軸の二つの車輪のフランジの背の間隔のこっちゃ。


a. スパンの最大値はバックトゥバックの最小値より小さくないとあかん。

4. フランジウェイの幅 (S-3 における F) はウィングレールとフログレールの
フランジ側の間の距離のこっちゃ。
タイヤの幅 (S-4 における N)は、レール頭部の高さにおける車輪のフランジの
背から車輪の踏面の外側の端 [edge] までの距離のこっちゃ。

a. フランジウェイの交差点において、車輪の踏面がフログポイントレールによって
支えられるようになるまで、ウィングレールに乗っているために、
フログにおけるフランジウェイの幅の最大値はタイヤの幅の最小値の
半分を下回らなければあかん。図 2 を見といて。

b. ガードレールのフランジウェイの幅は、軌間およびチェックゲージ (Gおよび C)
によってのみ、その最大値が規定されとる。
(翻訳者 注 ガードレールと主レールの間隔は重要でない、もちろん見た目の問題でなく走行上のこと)

c.ガードレールのフランジウェイの幅はスパン 、及び、チェック ゲージ( C 、及び、 S ) によってのみ最小が制限される。
一番のお奨めは、
フランジウェイ F を最大値ちかくにすることや。

5. フランジの逃げ [FLANGE CLEARANCE] (S-3 における H) は、レール
頭部から最も高い障害物までの垂直方向の距離のこっちゃ。
フランジ高さ [FLANGE DEPTH] (S-4 における D) はフランジの根元から外側の端までの、
垂直方向の距離のこっちゃ。


a. フランジの逃げの最小値はフランジ高さの最大値より小さくてはあかん。

6. スィッチポイントスプレッド [SWITCH POINT SPREAD] は閉じている
ポイントレールの軌間の線 [Gage Line] と開いているポイントレールの
外側の間の距離のこっちゃ。図 3 を見といて。

a. 最大スプレッド (機械的) は干渉 を避けるために
バックトゥバックの最小値にフランジの幅の最小値を足したもの (Bmin + Tmin)
を越えてはあかん。
b. 最大スプレッド (電気的) は、ポイントレールとストックレールが
反対の極性になることがあると、時にショートすかもしれん
それを予防するために、6.aに規定された値から、
0.127mm [0.005"] 引いたものを越えてはあかん。
# そやからb の規定は全通式のポイントには適用されん。

     図3

 

S-1の解説


慣れないと図や用語が今一つ分かりにくいところがあるんで
HOJCで1/87 12mmゲージ日本型の規格を検討するときに日本語訳して補助図と解説を足しときました。

参考にJIS E 1311(鉄道用分岐器類用語)の名称を書いときます。
なおトングレールはNMRAではポイントレールと言ってます。

ついでやけど分岐器はレールの継ぎ目が仰山ある。継ぎ目とこは枕木間隔も狭もなってます。

 

 

 

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