スラック(SLACK) 計算


HOn3-1/2のSlackの計算方法
軌間(TRACK GAUGE)の最小値Gmin=12.0mm
一方、車輪の軌間(フランジの外側)の最大値G’maxは次の様に求められます。
FLANGE WIDESE Tmax = K max −B min=11.1−10.3=0.7
従っての最大は、G'max=Kmax+Tmax=11.8mmとなります。
軌間と車輪との余裕Yは最低0.2mm確保されます。 

#実際のTは0.5から0.6mmなので余裕はもっと大きい、

日本国有鉄道の最長固定軸距離は4600mm(1/87 で52.9mm)です。
D50,D51などは、この規定に引っかからないように第4動輪を横動させたり、フランジを削ったりしています。
従って、C62、C56などの固定軸距離3800mm(1/87 で43.7mm)の方が実質的には固定軸距離は長いことになります。

線路のスラックを考えるとき、実物では線路の横圧も考慮しますが、模型では幾何学的に通過できれば良いと思います。
4軸固定と3軸固定では、3軸固定の方が中央軸の横動が大きいので最悪のケースを想定して固定軸距離43.7mmの3軸固定車が通過できるGを計算します。

#模型では若干の横動ある方が一般的です。

半径Rの円周上において固定軸距離Lの3軸固定車の中央車輪が前後車輪のより内側に変位する距離W1を計算します。

ピタゴラスの定理から

R^2=(R−W1)^2+ (L/2)^2

R^2=R^2−2RW1+W1^2+ (L/2)^2
2RW1−W1^2=L^2/4
2W1(R-W1/2)= L^2/4
W1= L^2/(8×(R-W1/2))≒L^2/8R

W1=L*L/8R
となります。


W1を計算し、W1がGと車輪の余裕Yより大きければW1-Yのスラックを設ける必要があります。

計算結果(単位はmm)

R W1 W1-Y G
330 0.7 0.5 12.5
450 0.5 0.3 12.3
515 0.5 0.3 12.3
600 0.4 0.2 12.2
732 0.3 0.1 12.1
910 0.3 0.1 12.1
1250 0.19 -0.01 12.0

なお、SLACKは曲線の内側のレールを曲線内方に広げます。

実用的なことは曲線通過テストを参照願います。


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