アジアの標準ゲージ蒸気機関車(1/87)

蒸気機関車の全盛期は昭和初期から第2次世界大戦までの間、イギリスはA4、フランスはノールパシフィック、ドイツは05や01 10、アメリカはハイアワサA形、F7形など画期的な急行機関車やビッグボーイのような大型機関車が出現しています。
この時期、日本が中国東北部に運営権を持っていた南満州鉄道に1934年11月1日大連−新京間で運転を開始した「あじあ」という列車がありました。日本が中国東北部に新たな国を作りこれを支配下において植民地化する計画のなかで出現した不幸はありますが、間違いなく世界レベルで通用する一流列車でした。特に機関車と半軽量構造客車デザインは抜群でした。

1. パシナ (カツミ1回目製品)

「あじあ」全体のデザインは当時の世界最先端で、現在でも運転会でよく見掛ける人気のある機関車の模型です。
パシナは「あじあ」の計画決定からわずか1年2ヶ月で運転開始したため、十分な開発期間がとれず最高運転速度は110km/hと欧米の特急用機関車には及びませんでした。日本が列車の速度で世界水準に到達するのは30年後の1964年の新幹線開業までまたなければなりませんでした。1982年にカツミからパシナの完成品が発売され購入しました。発売前に予約して購入した最初の模型です。

1-1 動力交換とDCC化

すずしろ鉄道のパシナは20数年前の製品でモータは棒形DH-15です。サウンドはSL-1用スピーカを積んでいました。
2008年1月にDCC化に伴いモータを消費電力の少ないEN22短軸に交換しフライホイルも取り付けました。


モータ音が小さくなるとギヤ音が気になります。速度によりギヤケースが共振するのが原因だったのでフレームとの間にゴムジョイントを短く切って挟むと静かになりました。22型客車の牽引を考慮してウエイトを追加し550R通過を考慮して先台車の振れ小さくし、押さえスプリングを強くしました。
デコーダはMRC(中国製)の#1656を乗せました。前進に乗せた#1627の後継品です。ファンクションはF12からF28に増えました。汽笛の種類も3から14に増えています。タイホーンに近い音もあるのは良いのですが音量は一段と大きくなり自宅ではやかましく使いづらくなってしまいました。一応音量は#1627の2段階から3段階に増えているのですがLOWでもやたら大きいです。
#1627でがF0をダブルクリックしてSoundのON/OFFが出来たのですが#1656ではF12になりました。LH200はF8までしか使えないのでCV49で設定となり不便になりました。音が大きすぎるのも運転していて喧しくて疲れます。スピーカに直列で12V電球(テールランプ)を抵抗をかませて音量を下げました。

2008.1.13

2. テンイ8 (ジャンク組立)

「あじあ」は郵便荷物車、3等車、3等車、食堂車、2等車、1等展望車の6両編成で、蒸気機関車牽引なので蒸気により真空を発生し、減圧下で水を蒸発させて10℃の冷水を作る方式の冷房が3等車を含む全車両(郵便荷物車を除く)に完備していました。日本国内で全編成エアコン完備の客車が出現するのは24年後、1958年の20系「あさかぜ」まで待たなければなりません。
パシナの発売後にカツミからアジア号の客車セットも発売されましたが、購入資金がつきてしまいました。
実物の図面は入手していたので、いつか客車は自作しよう考え、展望車の部品を一部入手し工作に取りかかりましたが、中国製の米国形3軸台車を履いて、塗装に漕ぎ着けたのが2000年8月と、早くも15年以上の歳月が経過しました。6両編成だからフル編成完成まで後何年掛かるのか、15年×5=75年?・・・

2000年9月9日

3.あじあ用客車

   パシナ入線から25年、テンイ8製作から8年ようやくペーパー車体で着手しました。
図面は「おもいでの南満州鉄道」誠文堂新光社(昭和45年)をコピーして使用しました
入手してからは早33年です。


初めにテユ8から取りかかりました。

台車は米国型を改造して使用します。

2番目は食堂車シ8に着手しました。2008.3.9


オリジナル台車

ブレーキシリンダー、ボルスターアンカーを外し
ました実物は枕バネ梁が付きますがスカート
で見えないので省略しました。


3番目は3等車ハ8を作りました。 2008.3.15

4番目が2等車ロ8です。

最後にハ8の2両目をつくりました。2008.3.22

車体を東急ライトグリーン(GM30)で塗装
                      2008.4.6


屋根は国鉄ねずみ1号(GM9)で塗装
                     2008.4.13

白線を入れました。 2008.4.20

 右、イスとテーブルを塗装。    2008.4.20


テンイの室内をリニューアル、展望室の2人掛
イスの幅を詰め、読書室を広げテーブルを設置
コンパートメントのソファーを更新、室内灯は
マイクロエースの電球色LEDを取り付け

IHCの台車は軸受けが樹脂なので
リン青銅線で集電ブラシを付けました。

2008.4.27

展望車の椅子について問い合わせがありました。

ソファーはBig Niwaのプラ椅子BPE-10、BPE-05を
使用しました。
現在では入手しづらいかもしれません。


照明配線は0.1mm銅板を床板に貼り付けました。

マイクロエース室内灯のスプリングで接点を設けました

ハ8型の椅子はカラー画用紙に貼てから
車体の角材に取り付けました。

2008.5.5


10mm工作用紙で身長測定
KATOのブルートレイン食堂車の人形は1/80
駅員は1/87みたいです。
ブルートレインはパッケージも変わったので
OEM先がPreiserから変更になったのでしょうか?
左はROCOの有名人1/87

手持ちのプライザーを乗せました。
一部は約30年前に入手した未塗装品が
漸く食事にありつけます。
                       2008.5.11

食堂車は客が増え、ウエイトレスも忙しくなりました。
客はPreiser 10282,10391 料理、食器 10282、17220、KATOブルートレイン
洋食が多く、ナイフ・フォークで食べています。
一番左のテーブルはKATOの弁当を手づかみか、残念ながら箸は出てきません。


一組コーヒーにしました、車体に入れても目立ちます。
                  2008.5.17


テンイ8にも乗客を乗せました。

乗客 Prieser 10434、144040、164349他 

HOJC10周年運転会で走行
                      2008.5.24

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